スマートフォンを用いた拡張現実による地形概観生成に関する研究

概要

近年、地形イメージを表現するための手段として3DCGによって地形をリアルに可視化することが一般的です。 しかしそのためには実際の地形の詳細な測量データ等が必要で、専門的な知識と膨大な作業量が求められます。

一方で、古くから地形表現の手段として用いられてきた絵地図のような抽象的な地形表現は、正確さにおいて満足に表現できているとは言いがたいものの、 地形的特長を容易に把握できるという長所を持っています。

そこで、本研究では、抽象的な地形表現の持つ「特徴の表現の容易さ」と、具体的な地形表現の持つ「リアリティのある可視化」の双方の利点を 拡張現実のフレームワークで実現するAR地形生成システムを開発しました。 本システムは、地形や3DCGに対して専門的な知識を持たない一般ユーザが、詳細なモデルデータの準備に時間をかけずに、 カードゲーム感覚で地形モデルを容易に生成・可視化することを可能にします。

図:システムの構成

動作ムービー