紙書籍をパラパラめくる動作の画像認識に基づくユーザインタフェースの実現

概要

 配信サービスの開始等で電子書籍の普及が始まって久しいですが、同時に紙書籍の流通量も増加しています。本研究では紙書籍のインターフェース性に注目し、本をめくる動作をインターフェースとして活用することに取り組みました。活用例の一つとして紙書籍を動作再生のインターフェースとして利用するシステムを提案しています。

 本システムでは、本のページをめくる様子をカメラで取得することで、モニターに表示されたカメラ映像に動画コンテンツが合成されます。合成された動画の再生はページをめくる速度や方向と対応し、早送りや巻き戻しといった操作を紙書籍によって行うことが可能となります。紙書籍は一般に流通している文庫本等が利用可能であり、マーカー付きしおりを挟む以外に手を加える必要はありません。

 また、マーカー付きしおりは動画コンテンツの特定にも利用しており、マーカー部分を変更することで再生する動画を切り替えることが可能です。

図:システム概要

動作ムービー